種を蒔くデザイン展
二〇二三

種と農、環境問題、そして風土をテーマに
多様な在来種が根付く雲仙から

福島・東京・鎌倉・京都、
そしてオンラインで全国をつなぎ開催します。

現代社会では、規格外として流通から
外される在来種の野菜たち。

しかし、それらは一代限りで終わることのなく
100年1000年続く生命力を宿した種です。

蒔かれ、芽吹き、花を咲かせ、種を宿す
そしてまた蒔かれるという循環の中で
在来種は厳しい自然環境の変化を生き抜いてきました。

この展はそんな在来種のような確かさを宿した
デザイン展を目指しています。

あらゆるものが高度に規格化され
標準化されていく現代にあって、
僕らは未来の若者に何を託せるのか

いかに土に根差し、
多様性と生命力あふれる場を創造できるのか
それぞれが考え、共有する場に。

そして
農家、解剖学者、文化人類学者、現代美術家、
デザイナー、インテリアデザイナー、絵本作家、
料理家、音楽家、写真家、建築家、そして八百屋etc

多様な方々が混ざりあい
予定調和や同調圧力のない創造的な状況を
皆さんと共につくりあげたいと思っています。

種が時を超え世界中を旅し、
その土地に根付くように、

この展で蒔かれた種が、今を生きる私たちの心に届き、
そして未来を生きる若者たちへ何かが繋がっていくことを
心から願っています。

奥津爾